F棟は、引き継いだ当初は清掃とか頻繁に行っていました。割と居住者の方が良心的で綺麗好きな方が多く共用部も綺麗でした。
それで隣接する道路や水路の草引きなどをしていました。
ある時1Fの奥の部屋から80過ぎのお婆さんが出てきました。まだ、お元気そうですが賃貸契約書が男性の名前でしたので不思議に思い声をかけて、会話をしたところ、多少込み入った事情があることが判りました。
この部屋は建設当初から20年以上住んでいただいていたのですが、当初は、契約者である弟が住まわれていたようです。ここで鍼灸院を営んでいたようなのです。そして、いつからか兄弟で住むようになっていたのですが、何年か前に、弟さんが亡くなられたようです。それで、実際の契約者と居住者がずれているということが判明しました。
これは、まずいことになっていることを理解して、私は管理会社に相談しました。
そして、担当の方が現在の居住者と話をしていただき、預かっている敷金は引き継いでもらい、身元引受人も近くの姪さんに話をつけていただき、契約書を結び直すことに成功しました。
仮に、このことを知らずに亡くなられた場合には、情報不足で相当、混乱していたと思われます。
当初は、頻繁に行き居住者の状況等がある程度、把握できたので良かったと思っています。また、複雑な契約行為は管理会社が紐解いてくれるので任せるところは任せるのが良いと思います。
相続等で引き継いだ場合は、各賃貸契約書が全て揃っているか確認をしておくのが良いと思います。