購入したい物件が決まったので、資料等を揃えて金融機関との折衝を始めました。
私がターゲットにしていたたのは、地元の信用金庫と日本政策投資銀行です。不動産投資家がよく本屋やブログで紹介していた政府系の銀行と、地元の小規模事業が顧客に多い信用金庫がなんとなく良いのではないかと思ったからです。
自分の資産状況や事業計画書を作成して、まずは日本政策投資銀行を訪問しました。2015年当時、金利2.2~3%で借りられるのではないかと高をくくっていました。
日本政策投資銀行の担当の方の話を聞くと、融資の方針として以下のようなスタンスでした。
・新しく購入する物件は担保としてみない。他の不動産が必要。
ただ、既に1年ほどアパートを運営していたので、最悪、担保提供すれば良いと考えていました。それで、指摘を受けた資料等を作成して既存のアパートを担保提供するということで融資を申し込みました。
審査結果が出たということで、再度、訪問しました。購入しようとする物件も現状満室ですし、他に1棟運営しており、サラリーマンの属性としても割と良いと思っていたので、私は楽勝かと思っていました。
ところが審査は通らなかったのです。「え~え」という感じで、これにはややショックを受けました。話を聞くと理由は以下です。
・現在、運営している物件(築古アパートF棟)は、客付けとしての立地はよいのですが、旗竿地のような感じになっていまして接道の条件で再建築不可物件となるので土地の担保価値はないとのことでした。
もしかしたら他にも理由があったのかもしれませんが、明確に指摘を受けたは上記理由でした。「そうなの?」とやや放心状態で日本政策投資銀行を後にしたのです。
想定外だったのでショックを引きづっていたのですが、その帰りに地元の地方銀行にダメ元で話に行くことにしました。丁度、資料は全て揃っているし融資を受けられたらラッキーだと思ったからです。
そうすると、銀行の元のメニューにもアパートローンも提供しており話がトントン拍子で進んでいったのです。購入しようとした物件の立地も良く賃貸需要も見込めるということで評価も良かったようです。この銀行は私のサラリーマン事業部の給与振り込みをしているメインの銀行となります。
並行して信用金庫との折衝も開始しました。相見積もりを取りたかったからです。この信用金庫とは不動産融資を将来、申し込むために1年ほど前から少しづつ定期預金や、私の不動産事業部の入金をここで管理していたり取引きを行っていました。ここも割と真摯に対応してもらいました。
金融機関との交渉で、サラリーマンのみだとなかなか経験できないのが、両金融機関とも会議室に案内してくれてコーヒーを出してくれたことです。なんとくちょっと嬉しかったです(笑)。むこうはカモが来たと思っているかもしれませんが、やはり、融資しないと銀行も儲からないですからね。
それで条件を詰めて行きました。
・信用金庫は金利1.93%、20年で提示でした。
それでも、2%前半をイメージしていたので良かったです。
・地方銀行が提示したのは金利1.3%でした。
0.63%も差があることを確認したので、私は即答で「やります」と言いました。支店長の顔がぱっと変わるのが判りました。今日、返事をもらえるとは思ってなかったようです。
信用金庫には断りの電話を入れて、年末に地方銀行の会議室で売主、不動産会社、司法書士らを交えて晴れた売買契約を結ぶことができました。
(表面利回り)ー(借り入れ金利の金利差=イールドギャップ)が
13.14%ー1.3%=11.84%なので管理費や修繕費を払っていっても十分収支がとれるだろうと考えたのです。
しかし、銀行でのスタンスの違いや、特徴が感じられて勉強になりました。